これまで何度か、のえみは30歳までに歴史と哲学を学びたいみたいなことをブログに書いたと思います。
ただ、これまではその目的やどこまで学ぶかについてはあまり考えていませんでした。
30歳までに、みたいなタイムリミットを考えている以上無尽蔵に学ぶことはできません。
方向性を決める必要があります。
歴史や哲学をどのように学んでいくか、どこまで学ぶかについてもう少し具体的に考えたいと常々考えていました。
ただ、ここ最近はその中では歴史について学ぶアプローチが具体的に定まってきました。
2つの歴史に対する取っ掛かり
大学生のころ受けていて面白かった講義に、社会思想史があります。
この講義では、社会思想に関する様々な思想について学んでいました。
社会とは何か、どのようであるべきかという思想がどのような変遷をたどってきたかについて、またその思想がどのような歴史的背景があって生まれてきたかが社会思想史という分野の内容になります。
そもそも社会思想というものは虚無からは生まれてきません。
その時々の社会的状況にはそれぞれ問題があり、それを解決して乗り越えようとして社会思想が作られます。
そのため、社会思想はその時々の歴史的背景の影響をモロに受けます。
社会思想史を学ぶということは、多かれ少なかれ歴史を学ぶということも分野に含まれます。
古代ローマから現代まで、それぞれの状況を背景として思想が生まれてくるという流れが面白くて、のめり込んでいたのですよね。
これが一つ目の取っ掛かりです。
もう一つは、最近読んだ哲学の思想史の本で紹介されていた人物のうち何人かは、社会思想史を学んでいた時に暑かった人物と共通していたことです。
昔は学問の分野がそこまで分かれておらず、哲学と社会学についてはどちらの学問としても扱われるような思想を持っていた人物も多いです。
例えばアダム・スミスは国富論を書いた経済学の父と言われていますが、その元には道徳哲学についての思想を持っていた背景がありました。道徳感情論が有名ですよね。
このような形で何人かの思想家は複数の分野の思想史にまたがって登場したりします。
これが二つ目の取っ掛かりです。
これまで歴史をどう学ぶかについては取っ掛かりのないなだらかでそのくせ斜面の急な山を登るようなものに見えていました。
でも、これら二つの取っ掛かりがあることで歴史に関する知見がすんなり入ってきました。
思想史そのものの性質である思想が歴史を背景として生まれるということの面白さ、そして複数の分野の思想史にまたがって登場する思想家の数々。
これらの二つの取っ掛かりを掴むことで歴史をうまく学んでいくことが出来そうです。
具体的な方法としては、歴史そのものではなく様々な分野の思想史を学ぶことを通してその分野について学びつつ、歴史についても学んでいくことができます。
歴史を歴史というもの一つだけを平面的に見るのではなく、様々な分野の学問と絡めることでより立体的に捉えられるのも面白そうです。
また、思想史はそれぞれの分野で古代から現代までまとまっている書籍を1冊探して読めば最低限はカバーできるので、読む必要があるものの範囲も絞ることができます。
タイムリミットに対してもその時々で学ぶ範囲を広げたり狭めたりして調節できます。
歴史を学ぶための方法は無限にあると思いますが、のえみはこのようなスタイルで歴史を学んでみようと思います。
今興味があるのは絵画史と音楽史
差し当って現在興味があるのは絵画史と音楽史です。
絵画も音楽も何らかの作品を残すものであるという共通点があるのですが、他にもこれらの制作にはその時々の社会的な背景を反映するという共通点もあります。
どんな背景が合ってそれぞれの人物は作品を作ったのか、その時の社会はどのようなものだったのか、どんな事件があったのか・・・そういったことに興味があります。
特に音楽史については、高校生の頃読んだ本で有名な音楽家の生き様を描いたものがあり、それぞれ社会情勢の影響を受けながら作曲をしたというエピソードが面白かったのでその本をもう一度探し出して読みたいです。
次はそのあたりを取っ掛かりにして歴史を学んでみようかなと考えています。